債務整理手続きの時間は?返済期間やスケジュールについて紹介

借金の悩みを解決する方法は「債務整理しかない!」と感じていても、どのような手続きがおこなわれるのか知らないと不安ですよね?

また、手続きにどれくらい時間がかかるのかは、仕事をしながら債務整理を検討している方にとって共通の悩みではないでしょうか?

じつは、債務整理は手続きの種類ごとに返済期間やスケジュールがことなります。そのため、弁護士(司法書士)に相談して、自分はどの手続が最適であるかを確かめなければいけません。

債務整理の手続きに共通していえることですが、相談は早いに越したことはありません。早めに相談すれば、それだけ早く生活を立て直すことができるからです。

この記事は、債務整理の手続きにかかる時間やスケジュールについて紹介しております。債務整理にかかる時間を考慮して、生活を立て直す準備を始めましょう。

債務整理の選択は可能?

債務整理の選択については、借入状況と収入を見て決定することになります。生活を切り詰めてまで返済にあてるというのは、はっきり言って無理があります。

たとえば、毎月15万円の収入のうち10万円を返済にあてるというのは現実的ではありません。食費や家賃、教育費を5万円でまかなうことなどできないからです。

ぜいたくするのは我慢しなければいけませんが、最低限の生活は保証されています。そのために「債務整理」という、強制的な制度が用意されているのです。

任意整理するのか、個人再生するのか、自己破産するのかは、依頼者と弁護士(司法書士)が話し合って決めます。

もちろん、頑張って返済するために任意整理を選ぶ方も多いのですが、状況は常に変化しています。経済悪化で仕事を失ったり、病気で辞めざるを得なくなったりすれば、途端に返済できなくなるでしょう。

返済計画を立てるときは弁護士(司法書士)としっかり話し合い、無理なく返済できるように交渉してもらいましょう。

債務整理は自分で出来るのか?

債務整理は自分で出来る手続きです。弁護士(司法書士)に依頼するのは、手続きに時間がかかり、大変であるためです。

手続きする時間が十分にあれば、高額な報酬を払わずに債務整理することができます。具体的には、以下のような内容を自分で手続きすることになります。

  1. 借入先に対する債務整理の通知
  2. 必要な書類の準備
  3. 返済計画案の作成
  4. 借入先との交渉・合意

もちろん、上記は順調に手続きが出来た場合です。

なかには、返済計画に合意できないという借入先が必ずあります。借入先にすれば、返済額の一部を諦めるより仕方ないからです。

また、借入先によっては強硬な態度で迫られる場合もあります。ひどい場合は「嫌がらせ」をされるなど、精神的に追い詰められることもあるのです。

あなたは真面目に返済しようと思っていても、相手の理解が得られなければ無理な条件で合意せざるを得なくなってしまいます。

借金返済が苦しいから債務整理を考えたのに、手続きする前より条件が悪くなる可能性だってあるのです。それだけは絶対に避けなければいけませんよね?

そこで、弁護士(司法書士)に依頼して代わりに手続きしてもらうのです。報酬の支払いは必要であるものの、時間的・精神的に随分とラクになるといえます。

それでも、債務整理を自分で手続きしたい方は、裁判所で都度相談してください。平日の昼間であれば、予約をしたうえで相談にのってもらえます。

債務整理の対象について

ここで、債務整理の対象について整理しておきましょう。「債務」とは、「借金」のことをいいます。つまり、借金を整理することを債務整理と呼んでいます。

クレジット会社のショッピングリボや、金融会社からのキャッシングなどは債務整理の対象となります。また、毎月支払う携帯電話料金の支払いなども債務整理の対象となります。

ほかにも、保証会社が絡む借入についても債務整理の対象になります。具体的には、事業用の借入や車のローンなどが該当します。

しかし、なかには債務整理の対象とならない「負債」もあるのです。

たとえば、税金や損害賠償の支払いは債務整理の対象とすることができません。納税は義務であり、損害賠償の支払いに応じないことは法律違反になります。

債務整理の対象から外れる支払い分については、仮に債務整理で他の借入金額が減額されても満額返済義務が残るのです。

ただ、どの借入が債務整理の対象となるのかは自分で判断しにくいでしょう。そこで、どこからいくら借金があるのか? その他、滞納している支払いはないか? 自分なりにまとめてみるといいです。

たとえば、以下のように形式で「債権者一覧表」を作成してみましょう。弁護士(司法書士)に相談すると、必ず提出を求められますので、あらかじめ準備しておくとよいでしょう。

借入先借入年月日借入金額借入残高借入の理由
○○クレジット㈱2016年1月15日30万円15万円ショッピング
○○信用金庫2016年3月20日100万円80万円カーローン
○○○○公庫2017年11月10日150万円105万円教育資金
○○ファイナンス2018年7月20日100万円90万円生活資金

以上、債務整理の対象についてまとめておきます。

債務整理の対象となるもの
  • クレジットカードでの買い物
  • キャッシング
  • 住宅ローン
  • カーローン
  • 教育ローン
  • 事業用借入
債務整理の対象にならないもの
  • 税金
  • 損害賠償
  • 養育費

債務整理すると返済額はどうなる?

ここでは、債務整理をすると具体的にどれくらいの返済額になるのかご説明します。

債務整理の手続きでは、返済が必要となる手続きは2つあります。一つは「任意整理」、もう一つは「個人再生です。

それぞれ、どれくらいの返済額になるのか? 具体例を交えて解説します。

任意整理したときの返済額

任意整理は債務整理の手続きのなかで、もっとも多くの方が利用する手続きです。裁判所を通さないため、比較的ハードルが低い手続きであるといえます。

任意整理の手続きでは、「将来利息をカットする」という内容で合意することが多いです。将来利息とは、完済するまでにかかる利息のことをいいます。

以下の表は、任意整理した場合と、しなかった場合の比較です。ご覧のように、それほど大きく借金が少なくなったわけではありません。

 残債務その他費用支払総額
返済を続けた場合1,000,000円将来利息301,468円1,301,468円
任意整理した場合1,000,000円報酬129,200円1,129,200円
差額172,268円
司法書士に任意整理を依頼した場合

任意整理では、この利息分については返済を免除にしてもらい、元本のみを3年(特別に合意した場合は5年)かけて返済していきます。

借入金額ごとに、月々の返済額を計算してみると下記のような結果となります。

借入総額毎月の返済額備考
100万円28,000円弱利息は含まない
200万円56,000円弱
300万円84,000円弱
※任意整理後の分割払い例(36回)
※上記は、減額後の金額として計算しております。

月々5万円前後であれば何とか頑張って返済できると思いますが、300万円の借入だと月々84,000円にもなります。

よほど収入が大きければ返済するにあたり問題ありませんが、生活を切り詰めて毎月の返済分を用意することは現実的ではありません。

少しくらい無理してでも返済したいと思うなら、以下でご紹介する「個人再生」の方が無理なく返済できるのでおすすめです。

個人再生したときの返済額

個人再生は、任意整理に比べると減額効果がとても大きいです。また、自己破産とはちがい家を手放さずに済むことも魅力の手続きです。

個人再生は、借入金額によって減額幅がことなります。具体的には、以下の表のような減額ルールがあるのです。

借入金額個人再生後の金額
100万円未満その金額を返済する
100万円以上500万円未満100万円
500万円以上1,500万円未満借金総額の5分の1
1,500万円以上3,000万円未満300万円
3,000万円以上5,000万円未満借金額の10分の1

家を残したうえで、借金を大幅に減らせるのは魅力ですが、手続きが複雑であることや、報酬額が高額であるため利用者は全体の10%以下です。参考までに、以下の報酬額をご覧ください。

 住宅ローン特例あり(円)住宅ローン特例なし(円)備考
ホームワン280,000380,000東京弁護士会所属
イストワール法律事務所460,000370,000第二東京弁護士会所属
アストレックス司法書士事務所380,000330,000大阪司法書士会所属
※司法書士事務所につき、書類作成のみ

また、個人再生も自己破産同様で書類の準備が大変な手続きです。場合によっては裁判所に出頭しなければいけないため、会社を休みにくい環境にある方には難しいでしょう。

債務整理は面談義務が必要なのか?

弁護士・司法書士事務所を検索したときに、「全国対応可能」という表示を見かけたことがあると思います。文面どおりに解釈すれば、電話やメールだけで対応してもらえるように思えます。

しかし、実際にはどのように運用されているのでしょうか?

この項では、司法書士事務所および弁護士事務所で「面談」についての取り扱いについてご紹介します。

債務整理での司法書士の面談について

日本司法書士会連合会では、債務整理の際の面談について次のように規定しています。

債務整理の依頼を受けるにあたっては、依頼者と直接面談しておこなわなければいけない。ただし、以下の場合は例外とする。

  • 依頼者と以前から面識がある場合
  • 依頼者が本人の保証人であり、債権者からの取り立て行為を速やかに中止させる必要がある場合
  • 依頼者が離島など司法過疎地に住んでいて、債権者からの取り立て行為を速やかに中止させる必要がある場合

(引用:日本司法書士会連合会)

債務整理での弁護士の面談について

日本弁護士連合会では、債務整理の際の面談について「債務整理事件処理の規律を定める規程」によって定められています。

弁護士は、依頼者と直接面談して依頼を受けることを原則とする。ただし、特段の事情があり面談が困難な場合はこの限りではない。

(引用:日本弁護士連合会)

司法書士会のように、具体的な例外規程を設けていませんが、実質的には司法書士会と同じ程度の事情がある場合に面談を省略できるものと考えられます。

債務整理は面談可能な事務所に依頼すべき

債務整理の相談は、できれば直接面談が可能な事務所に相談すべきです。借入先から訴訟を起こされた場合には、自分が住んでいる地域の裁判所で手続きに応じる必要があるからです。

また、直接会って話しをすることで不安が解消されるという点は大きいです。

しかし、今後はネットを利用した遠隔地での面談も許容されるものと思われます。司法過疎地では、直接面談できない状況が多いからです。

まだまだ改正されるには至っていませんが、当面は弁護士・司法書士ともに「面談義務あり」を前提として運用されるものと思われます。

債務整理は即日対応してもらえる?

債務整理は、即日対応してもらえる事務所を選びましょう。借入先からの督促が続くと、精神的にも限界を迎えてしまいます。対応が早い事務所を選ぶことは、精神衛生上とても大事です。

債務整理を弁護士(司法書士)にお願いした場合、借入先に対して「受任通知」を送付することになります。

この「受任通知」が発送された時点から、借入先は督促行為ができなくなります。なぜなら、法律で厳しく規程されているからです。(貸金業法第21条)

もしも法律に違反した場合、貸金業法違反で営業できなくなる可能性があります。闇金業者は別ですが、一般的なクレジット会社や金融会社は受任と同時に督促行為をしなくなるので安心してください。

即日対応が可能な事務所は、公式ホームページを見れば記載してあります。「ここにお願いしたい」という事務所が見たかったら、すぐに督促をストップしてもらいましょう。

債務整理の手続きにかかる時間は?

債務整理の手続きは種類によってかかる時間がことなります。任意整理は比較的短い期間で完了しますが、個人再生・自己破産はそれなりの期間を必要とします。

任意整理は借入先との直接交渉で合意しますが、個人再生と自己破産は裁判所での手続きが必要となるためです。それぞれの手続きにかかる時間は以下のとおりです。

手続きにかかる期間

  • 任意整理⇒3ヶ月から1年程度
  • 個人再生⇒6ヶ月から1年半程度
  • 自己破産⇒8ヶ月から1年半程度

いずれも、手続きが順調に進んだ場合です。借入先の合意が得られなかったり、裁判が長引けばさらに時間がかかります。

いずれにせよ大事なことは、一日でも早く相談してみるということです。

何も対策せずに借金を放置しておけば、借入先に訴えられて守れる財産を失うことにもなりかねません。精神的にも、早めに相談すれば苦しむ期間を短縮することができます。

正直、弁護士(司法書士)に相談すること自体、とてもハードルが高く感じられます。そのため、ギリギリになるまで悩み続けている方が多いのです。

手続きを依頼すればお金がかかりますが、支払いについては柔軟に対応してもらえる事務所が多いので安心して一歩を踏み出すべきです。

早めに相談できれば、解決までの時間も短くすることができるからです。

債務整理の返済期間はどれくらい?

債務整理の返済期間についてご説明します。債務整理のなかで返済が必要な手続きは、「任意整理」と「個人再生」です。自己破産は借金が帳消しになる手続きであるため、基本的には返済の必要がありません。

任意整理・個人再生ともに、三年かけて返済していくのが基本です。それでも返済が難しい場合は、はじめから自己破産した方がよいでしょう。

ただし、どちらの手続きも借入先の承認が得られれば返済期間の延長が可能です。通常は返済期間を5年まで延長してもらうよう交渉しますが、なかには8年程度までの延長を了承する借入先もあります。

いずれにしても、返済期間が長引くことは生活再建の妨げでしかありません。3年(あるいは5年)までで完済することを基準にして、あなたに最適な債務整理手続きを提案してもらいましょう。

債務整理のスケジュールについて

債務整理のスケジュールについてですが、手続きごとに大まかな流れがあります。手続きの内容によっては、仕事を休んで対応が必要な場合もあります。

それぞれの手続きは、以下のような流れでおこなわれるのが一般的です。

任意整理手続きの流れ

任意整理は、借入先との直接交渉する手続きです。以下のような流れで手続きがおこなわれます。

  1. 借入状況の調査⇒借入先各社に情報の開示を請求します
  2. 返済計画の作成⇒法定利率で利息の計算をし直します。過払い金がある場合は、返還請求をおこないます
  3. 借入先との交渉⇒返済計画の合意が得られれば返済が再開します

任意整理は、返済計画に対して合意を得ることが前提です。合意が得られなければ、再度、合意が得られるような計画を立てる必要があります。

個人再生手続きの流れ

個人再生は、任意整理と同様で返済が必要な手続きですが、裁判所を介する点が大きくことなります。

  1. 裁判所に個人再生の申立をおこなう⇒再生委員の選任
  2. 再生手続き開始決定⇒借入状況の調査がおこなわれる
  3. 再生計画案の策定・提出
  4. 再生計画許可決定
  5. 再生計画に基づいて返済再開

個人再生は、裁判所を介することや借入先の承認を得ることが必要なため、実際にはそれほど多く利用されていません。

しかし、住宅ローンを支払っており、家を守りながらでも返済していきたいと考える方にはピッタリな手続きです。

自己破産手続きの流れ

自己破産は、個人再生と同じで裁判所を介した手続きです。任意整理・個人再生とは、「借金の返済が免除される場合がほとんどである」という点がことなります。

裁判所に対して破産申し立てをおこなう

本人または代理人と裁判官が面談し、自己破産申立に不備がないかの審理がおこなわれる

破産手続き開始決定⇒「同時廃止」となれば免責が確定し、「破産管財」となれば債権者集会がおこなわれ、財産の処分がおこなわれたうえで免責決定となる

補足

  • 「同時廃止」とは、破産申立が適切であり財産の所有がないと認められた場合、免責が適当であるとする手続きのこと。
  • 「破産管財」とは、破産申立がおこなわれたものの、調査の結果、債権者に分配すべき財産の所有があきらかとなった場合の手続きのこと。

債務整理する前にすべきこと

債務整理の相談をするにあたり、事前に準備しておいた方が良いことがあります。事前に準備しておくことで、手続きをスムーズに進められるからです。

債務整理の相談前に準備しておきたいことは以下の3つです。

債権者一覧表の作成

債権者一覧表とは、借入状況を以下のようにまとめた書類です。借入先から送られて請求書を見れば、借入残高がいくらあるのかを知ることができます。

借入先借入年月日借入金額借入残高借入の理由
○○クレジット㈱2016年1月15日30万円15万円ショッピング
○○信用金庫2016年3月20日100万円80万円カーローン
○○○○公庫2017年11月10日150万円105万円教育資金
○○ファイナンス2018年7月20日100万円90万円生活資金

借入状況を債権者一覧表にまとめることで、借入総額がいくらあるのか? どのような借入先があるのかを知ることができます。

すべての残高を正確に記録することは難しいですが、相談する際に弁護士(司法書士)に提出すれば話がスムーズに進みます。

実際の手続きでは、弁護士(司法書士)が借入先に対して残高の開示要求をおこない正確な数字がわかります。

事前に債権者一覧表を作成する意味がないように思われるかもしれませんが、借入状況を早い段階でしることで、どのような手続きをすべきかの検討をおこなうことができます。

債権者一覧表の作成が難しければ、契約書や請求明細書を準備しておきましょう。

収入状況が分かる書類の準備

収入状況がわかる書類としては、給与明細が一般的です。また、「課税証明書」の取得であれば、前年度のものを準備しましょう。市役所等で入手できます。

また、不動産収入など給与以外の収入があれば、漏れなく申告しなければいけません。申告をし忘れると「虚偽申請」と見なされて、手続きに支障をきたすからです。

また、給与等が振り込まれる通帳も準備してください。毎月いくらの収入があり、いくら返済しているのかを知るためです。

財産状況が分かる書類の準備

住宅ローンやカーローンを支払い中であれば、返済状況が分かる書類を準備しておきます。

具体的には、契約書の提出が必要となります。契約日がわかることで、支払いがいくら残っているのかわかります。

また、株式等を保有している場合には証書の提出が求められます。

さらに、生命保険のなかでも解約返戻金がある種類については証券を提出しなければいけません。また、学資保険についても受取人があなたであれば提出する必要があります。

自分で判断が難しいものについては、弁護士(司法書士)に相談する際に確認してみましょう。財産を所有しているのに申告しなかった場合、虚偽申請で手続きが成立しないこともあるからです。

まとめ

債務整理にかかる期間が気になるあなたは、早く手続きした方が良いことを知っているはずです。また、このままではヤバいことになるということも薄々気づいているのではないでしょうか?

残念ながら、あなたの「悪い予感」は近い将来に必ず当たる時がきます。借金は、放置する期間が長引くほど深刻な状況をつくりだしてしまうからです。

あなただけでなく、あなたの大切な家族や恋人を悲しませたくありませんよね?

債務整理は、借金問題を根本的に解決できる強力な手続きです。国がつくった制度ですから、遠慮する必要などありません。

時間は有限です。債務整理を利用して、一日も早く穏やかな暮らしを取り戻してください。

あなたにおすすめの事務所はこちら

CTA


自己破産経験者の筆者おすすめ
債務整理の相談窓口

債務整理を成功させるには、実績豊富な事務所を相談先として選ぶことが大切です。

あなたに最適な事務所を見つけてください↓