債務整理で借金は少なくなったはずなのに、なぜか返済が厳しくなってきた……という悩み。
債務整理は借入先と合意して開始した返済手続きであるため、さすがに返せない状態が続くのは避けなければいけません。
とはいえ、人生は「山あり、谷あり」です。順調に返済できていることの方がレアかもしれません。
確実な完済を目指すなら、はじめから返済可能な条件で合意しておく必要があります。
まあ、理想通りにいかないのが人生ですが。
わたしも債務整理しようと決めた段階では、任意整理をして返済していこうと思っていました。
借金が450万円でしたが、任意整理をすれば利息の返済がなくなり、何とか返済していけると考えていたからです。
おそらく、借金を抱えている人のほとんどは、個人再生や自己破産ではなく、「任意整理」による解決を希望しているのではないでしょうか?
任意整理はブラックリスト登録期間も短く、裁判所も通さないため、債務整理の手続きではハードルが低いと感じるからです。
しかし一方で、減額効果が小さいというデメリットもあるため、いざ返済が始まってみると「返済が厳しい」という現実に出食わすのです。

当初の予定どおりに返済できない人は、じつは非常に多いのです。
返済できなくなる理由はたくさんあります。
しかし、「返済が厳しくなること」も想定して手続きをしないと、途中で返済ができなくなる事態に発展してしまうのです。
幸いにも私の場合は、弁護士さんに説得されて「自己破産」を選択することになりました。とても怖かったですが、現在、穏やかな生活が過ごせているのは、正しい選択だったからだと感謝しています。
今回は、私が自己破産して学んだことや手続きする前に悩んだことを4つ紹介します。
なぜ債務整理したのにラクにならないのか?
債務整理したのに、「まったく生活がラクにならない」という方は少なくありません。なぜなら、債務整理の手続きを間違ってしまったからです。
返済が免除される可能性のある「自己破産」とは違い、任意整理や個人再生は返済がともないます。
たとえば、収入のほとんどを返済に充ててしまっては、継続して返済することは困難でしょう。

生活が全然ラクにならないぞ……。

このように、約束していたにもかかわらず返済が滞ってしまうのです。
- なぜ、返済が難しくなってしまうのか?
- 生活がラクにならないのか?
返済計画に無理があったというのは間違いありませんが、何がどう間違っていたのかを考えてみましょう。わたしは、以下の二つが原因としてあげられると思います。
見栄を張っていませんでしたか?
人は、見栄を張りたいものです。貧乏なくせに、お金があるように振る舞ってしまいます。じっさい、私自身がそういう一面がありました。

弁護士や司法書士の先生に債務整理を依頼すると、自分の通帳や給与明細、不動産など、ありとあらゆる「資産(負債)」をさらけ出さなければいけません。
しかし、お金がないことを正直に話せる人は多くありません。
「いまは給料が低いけど、来年には大幅にアップする予定だ」とか、「所有している不動産を購入いたいとの申し出がある」といった、不確実なことをいってお金があるように見せたがるのです。
しかし、債務整理を考えた時点でプライドは捨てなければいけません。
「お金がない」という現実を受け入れ、だから「どうしたらよいか?」を考えるべきなのです。
- 給料は手取りで15万円しかないということ
- 貯金はまったくないということ
- ギャンブル依存症の疑いがあるということ
これらは、弁護士や司法書士に相談するうえでは「恥ずかしいこと」かもしれません。
しかし、実際の経済状態をオープンにするからこそ、最適な解決策を提案してもらえるのです。
見栄を張って(ウソをついて)無理な返済計画を立てても、結果的に自分自身を苦しめることにしかならないのです。
想定外の出費を忘れていませんでしたか?
手取りが15万円、生活費の合計が10万円だから、5万円は返済にまわせる!
そう思ったあなたは、痛い思いをすることになるでしょう。なぜなら、「想定外の出費」があることを忘れているからです。
世の中、あらゆることが「お金」で処理されています。
たとえば……
- 持病が悪化して入院した
- 老親の介護が必要になった
- 息子が仕事を辞めて収入がなくなった
このように、考えだしたらキリがなくなるくらいに「お金の悩み」は付いてまわるのです。
それなのに、「もしもの場合」を考える人はほとんどいません。
あなたは、「自動車ローン」を組んだことがありますか?
- 毎月の支払額=5万円
- ボーナス月(7月・12月)の支払額=15万円
- 72回払い

何とかギリギリ返済できると思ってたのに、今月は結構きびしそうだぞ……。
この返済プランを見てどう思いましたか?
「ごく一般的な返済プランだ」と思ったあなたは、リスクに目を向けていません。
毎月5万円の返済は、考えているより簡単ではありません。また、ボーナスだって確実に支給されるとはいえないのです。大手の下請け会社などは、企業業績が悪化すれば一気に地獄に落とされてしまいます。
なので、
借金返済に関しては、最低限の収入を基準に考えることが重要です。これ以上収入が悪くならない状態を基準とすれば、景気に左右されずに返済を続けることができます。
誰しも「借金は早く返済したい」と考えるものです。その結果、少しくらい生活を切り詰めてでも、早く返そうと考えるのです。
確実に完済を目指すなら、まずはご自身の返済能力を検証すべきでしょう。
返済が滞るとどうなる?
「仏の顔も三度まで」といわれますが、借金を滞納した場合にも当てはまります。
たとえば、任意整理して毎月2万円を返済することで合意したとします。
毎月順調に返済できていましたが、結婚式や出産祝いなど、臨時的な出費が続いてしまいました。

今月は出費が続いて、返済できなさそうだ。でもまあ、来月まとめて支払えばいいかぁ。
じつは、一回の滞納は許してもらえる場合がほとんどです。
しかし、滞納が二回続くと電話などで警告されます。そして、状況が改善されないと、さらに電話やハガキで催促されてしまいます。
場合によっては、内緒にしていた職場に電話をかけられることもあるのです。また、借入先によっては「一括返済」を求めてくる場合もあるのです。
実際、滞納分と併せて二ヶ月分を返済するということは、簡単にいくものではありません。人は、欲しいものには真っ先にお金を支払うのに、借金返済については一番最後に考えてしまうのです。
返済困難になった時の対策とは?
返済に行き詰まったら、副業を始めるという方法もアリでしょう。最近は副業・複業ブームですから、さまざまな求人サイトや情報誌でも仕事を見つけることができます。
でも、ちょっと考えてみてください。
いまの仕事にプラスして、これ以上の負荷をかけられますか? もし、あなたに小さなお子さんがいたなら、保育園に預けるなどの方法をとらなければいけません。

でも、借金が返せないから悩んじゃう……。
いくら債務整理(任意整理)しても、返済できなくなることはあるのです。そのような悩みがあるからこそ、国は救済策を用意しているのです。
二度目の債務整理も可能
債務整理したあとで返済に行き詰まった場合、対策としては2つの方法をご提案します。
一つは任意整理(再和解)、もう一つは自己破産です。
任意整理(再和解)は、文字通り借入先と再度話し合いをもつということです。具体的には、返済条件を見直してもらうようお願いします。
借入先としては、自己破産されては一番困るわけです。なぜなら、一円も手元に戻って来なくなるからです。それを避けるため、借入先の多くは任意整理(再和解)に応じてくれるでしょう。
しかし、二度目である以上は無理な条件を提示することは難しいでしょう。あるていど妥協したところで、合意できれば良しとしなければいけません。
また、なかには絶対に譲らないという業者もあります。その場合は、残念ながら自己破産で進めるしかありません。
自己破産は最終手段であるかのようにいわれますが、私が経験した範囲では全くの逆ではないかと思います。むしろ、初めから自己破産で進めたことを評価したいくらいです。
二度目の債務整理ができないわけではありません。ただし、自己破産した場合は、7年間は再度の手続きができませんのでお気をつけください。
まとめ
いかがでしたか?
ギリギリの返済計画を立ててしまうと、想定外の支出があったときに慌てなければいけなくなります。返済にあたっては、多少の「余力」をもたせておくのがポイントです。
しかし、いちど債務整理をしていると、少々返済がキツくなっても頑張らないといけないと思い込んでいる方は少なくありません。
返済していくのは、あなた一人です。あなたが体調を崩してしまっても、誰も代わって返済してくれる人はいません。
「返済しよう」という姿勢は素晴らしいのですが、それと引き換えに失うものもあるはずです。
借金を返済することで、あなたに残る幸せは何ですか? 借金取りから開放されるという安心感だけでしょうか?
債務整理(再和解・自己破産)なら、多くの悩みや心配事は解決できますので是非検討して見てください。
債務整理はプロに頼むのが一番です。自分だけで手続きしようと思っても、法律知識がモロについてきますし、そもそも仕事をしていれば時間がありません。
ここでご紹介した内容は、弁護士・司法書士事務所で相談すれば圧倒的に早く解決できる内容です。
債務整理は自分一人ですることもできますが、借入先との交渉、裁判所への出頭、膨大な書類の準備など、仕事をしながら手続きに奔走する時間などありません。
ブラックリストの期間にも影響しますので、できるだけ早く手続きを終えた方がよいでしょう。

【参考】債務整理に強い事務所えらびでスピード解決
弁護士や司法書士は、債務整理の専門家です。面倒な手続きはもちろん、借入先との難しい交渉も全て代行してもらえるので安心です。
債務整理はお金をかけずに手続きすることもできますが、何から始めたらよいかも分からないまま、時間ばかりが経ってしまいます。
トータルで考えたら、圧倒的にプロにお願いするべき内容です。こちらの記事でおすすめの事務所を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
私がもっともおすすめできるのは、「杉山事務所」です。
東京・大坂・名古屋・福岡・広島・仙台・岡山に事務所があり、それぞれの地域で認定を受けている信頼できる事務所です。
全国どこへでも無料で面談に来てもらえるため、わざわざ遠くまで相談に出掛ける必要はありません。お金がないときでもありますので、とても有り難いサービスだと感じました。
無料で相談できますので、事前に何を聞きたいのかをリストアップしておくとよいでしょう。
通常、司法書士は不動産登記を業務の中心としておこなっています。
しかし、杉山事務所は債務整理に力をいれており、月間3,000件もの相談を受けるほどの実績があります。また、事務所の規模・スタッフの人数も業界トップクラスですので、安心して相談することができるでしょう。
債務整理は裁判所や借入先との交渉が必要であり、とくに専門知識が求められます。
法律問題といえば弁護士しか相談できないと考えがちですが、じつは司法書士の方が債務整理の実績が豊富であるともいえます。
正式に依頼するまえであれば、費用が発生することはありません。
借金問題は、一人で悩んでいても何も解決しません。そして、専門家への相談が早ければ早いほど、短期間で借金のない穏やかな生活を取り戻せるのです。
はじめての相談は緊張しますが、私の経験から言っても、早ければ早いほど良いと感じました。ぜひ、借金のない明るい未来を手に入れてください!
これじゃあ、債務整理する前より厳しいなぁ。